Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

復興へ

「放射能」について②

チェルノブイリ原発事故が発生した際、プルトニウムを含む大量の放射性物質が巻き上がった。それは大気の動きに伴って世界中に拡散された。最もその影響が大きかったとされているのは、ソビエト連邦の白ロシア・ソビエト社会主義共和国、現ベラルーシである…

「放射能」について①

東日本大震災における福島第一原子力発電所の事故は、日本を大きく変えたと言える。反原発・脱原発と原発推進派に分かれての議論は、どちらが正しいとか以前に、日本人にとって「エネルギーとは」「原発とは」「放射能とは」「故郷を失うとは」といったこと…

2014GW=祭り+BBQ+沿岸ツアー(リ・アース!)

今年のゴールデンウィークは、特に後半にイベントが目白押し。 まずは白石の春祭り。息子が山車の綱を引くのだけれど、ノロノロとゆっくりとした歩みが我慢ならなかった模様。 少年団のバーベキュー。最初強風に恐怖!したけれど、徐々に穏やかになって単な…

東北楽天ゴールデンイーグルス日本一!

もう4日も経つけれど、東北楽天ゴールデンイーグルスが日本シリーズを制し、見事日本一になった。震災のあった2011年に監督としてスタートした星野体制が3年目で結実するとは夢にも思わなかった。とても嬉しい。そして、「嬉しい」とたくさんの人がテ…

「まあいいや」でも「仕方ない」でも無い

昨日は、大河原の合同庁舎で行われた県主催の研修会に参加してみた。「富県宮城人づくり研修会」という名の研修会で、活躍する企業人を講師に迎え民間のマインドを学び地域活性に繋げようという、どちらかというと役所の職員さん向けのものである。今回は過…

友愛や共感があるから、人間は前に向かって進める

花見やら歓送迎会やらがようやく一息つき、先週末に崩した体調と精神もようやく回復の兆しが見えてきたので、ようやく文章を書く気力が出てきた。 気落ちから始める体調不良を通じて、ああやっぱり人間にとって精神の安定というのはとても大切なものなのだな…

フォトアーカイブでノックダウン

http://www.city.sendai.jp/soumu/kouhou/311photo/ 相変わらずの泣き虫で、仙台市がまとめた東日本大震災の写真を全て見ることすらできなかった。震災後に相次いで出版された報道写真集も、僕は未だに見ることができていない。震災後数ヶ月は、毎日の新聞記…

本番が来ないことを祈るリハーサル

昨日夕方に発生した地震。3.11を思い起こさせるような、長くて大きい揺れだった。 その瞬間、あなたは誰と連絡を取りたいと思っただろうか?きっとその人は、あなたにとって最も大切な人なのだ。 僕は妻に連絡を取った。揺れている最中だったから、まだ通信…

あるじを失くしたツリーハウス

今朝、丸森町の耕野小学校へお届け物を納めに行ってきた。 丸森町は、宮城県最南端に位置する町。古くは養蚕業で栄え、旧商家の街並みと養蚕を営んでいた農家、そして豊かな自然が混在する町である。町の中心を阿武隈川が流れている。大雨などで度々氾濫もす…

イン・マイ・ライフ

震災から1年後の3月11日、女川に住むある方のツイートに次のような一文があった。 黙祷の時間、もしかしたら又地震が来るんじゃないかって思ってた。でもこなかった。だから今日からまた前に進む。 僕も震災直後、ちょうど一年前の3月21日に、こんな風にツイ…

呼吸する3.11

2011年4月30日のエントリー 「深甚」より。 風雪と凍える寒さに耐え、山肌に立つ一本の樹のような 照りつける太陽と絶え間ない波しぶきに耐え、表情一つ変えない岩石のような 何もない誰もいない真空の中で、自らを燃やし続ける恒星のような 数え切れないほ…

あの日から続くランナウェイ

実は、あれから1年が経とうとしているのに、僕はまだ触れられずにいる。写真、映像、書籍、特番、そして被災地そのものに。 明日、河北新報社をモデルにしたドラマが放送されるのだが、正直観ずにすむなら観たくないような気もしている。原作となった書籍も…

霞む未来を刮目せよ

震災から8ヶ月以上経った。もうそんなに経ったのかと思う一方、まだまだこんな状態だよとため息をついてしまう。津波の被災地は言うに及ばず、福島第一原発事故によって避難を余儀なくされた地域や除染が求められている地域。そして、それらの復興を足止めし…

ENpowerd by YEN?

東日本大震災の被災地はあまりにも広大であり、かつ地震・津波・原発とダメージの種類が複数あり、ひとくくりに語ることは不可能だ。普遍的に言えることは幾つかある。その一つに「まだまだサポートが必要だ」というものがある。特に津波の被災地の多くで、…

311からカイフクせよ

今朝、白石市立白石中学校の正門(北側)から出たところのT字路にふと車を停め、iPhoneで写真を撮った。西方向 北方向 東方向 ここは白石市の中でも、比較的被害が大きかった地区の一つだ。まず、白線が引かれた道路の痛々しさがよくお分かりかと思う。震災…

弾けて踊れ

祭りだ。息子が、故郷の祭りに参加して弾けるように踊っている。20数年前と同じ音楽、僕が通った道。今、また息子が踏みしめている。 息子の後ろで一緒に踊った妻がこう言っていた。 「毎年同じようにやっていた祭りができない地域がある。去年参加したお祭…

【急募】ビジョンを示すだけの簡単なお仕事です

明確な復興ビジョンを示せるリーダーが不在なんだと思う。 不安感がまちを覆っているように見える。 何と言っても放射能だ。特に米については、多くの人が稲作に従事しており、またそういった知人から個人的に購入することが多いこの地域にとっては、紛れも…

線量測定

先ほどまで、息子が通う幼稚園の園庭の放射線量を測定してきました。正確に言うと、地表50cm高と1cm高の空間線量(μsv/h)と、地表面の放射性物質濃度(Bq/cm2)です。幾つか、当園独特な事象が判明したので、備忘録的に残しておきます。 園には、園舎に沿って木…

好評なり絵本十郎の郷

本日は、小十郎の郷にて絵本のチャリティー販売をしてまいりました。 本日の写真をとくとご覧あれ! 開始早々の盛況ぶり! みるみる絵本が減っていきます。 実は急遽、私の叔母にお手伝いしていただきました!カウンターで向こうを向いてるのが叔母です。腰…

FUKUSHIMA 2

昨年の夏以来の福島だ。 あの時は確か、妻の実家から戻ってきたときだ。行くなと泣き叫ぶ息子を置いて、昼飯も摂らずに京王線に飛び乗り、待ち合わせ時間に間に合うギリギリの乗り換えをこなしつつ、重い荷物を持ったまま3時間ほど立ちっ放しでようやく到着…

FUKUSHIMA

明日、福島市へ行ってくる。 震災からもうすぐ4ヶ月になろうとしている。ようやくだ。やっと福島へ行ける。もう少し早く行くべきだったのかも知れない。あの時こうしていれば、もっと早く行けたんじゃないか。そう思うと自分の力の無さに唖然とする。でも落…

「原子力教育」は硬いから

原子力発電所の仕組みとか、放射性物質と放射線量とか、やっぱり難しいと感じる人は多いようだ。僕の周りを見る限り、それ以前に「マイクロ」と「ミリ」あたりで既に嫌悪感に苛まれてしまい、もう「『安全』なのか『危険』なのか」の2択になってる。こうな…

エンパワード・バイ・ミュージック

音楽の役割ってなんだろう。 ウチのお店の真ん前が小学校なのだが、今日は体育館から何やらジプシー系の音楽が流れてきていた。しっかりした音の笛、ギター、リズム、マンドリン。まるで「コンドルは飛んでいく」が聴けそうな、そんな楽器構成だった。午前中…

明日のモバイルアイディア編

今日のブログはアイディアスケッチ。 大災害のときに使えるモバイル機器とは?を常に考えてしまっている。幾つかアイディアも思いつくのだけれど、頭の中に貯めておくことに何の意味も感じなかったので、こうして備忘録代わりにブログにアップしておく。 考…

記すべき思い出

業界青年部の総会は初めてだった。 2009年10月だから、1年と8ヶ月前。その年の5月に、僕は初めて業界青年部の皆さんと顔を合わせたばかりだった。右も左も分からぬまま、わずかに親交のあった先輩方に教えを乞う日々だった。もちろん総会も初めてだ…

「できること」の範囲

本日、ウチの店にて救命講習を行い、僕を含めて13名が受講した。 人工呼吸や胸部圧迫による心肺蘇生法、AEDの使い方のほか、止血法や異物除去まで。ほとんどが実技による講習なので、居眠りどころか汗・汗・汗。いやあ心臓マッサージがこんなにしんどい…

曖昧な方がいいもの

小さいころから、「君の夢は何だい?」と聞かれると、決まってこう答えるようにしている。 「世界平和です」 僕に質問したイヤミなオジサンはハッハッハッと笑い、僕に蔑むような視線を向け「そうかそうか」と言った。子供じみた夢だと思ったことだろう。実…

老活に憧れ

人生2回目のボランティア。再び岩沼へやってきた。おおお。人が多い!どうも隊友会と書かれたベストを着ている方々がたくさんいる。団体で来ていただいたようだ。ありがたい。皆さんそこそこ経験豊富な年齢で、これはもしや最強の団体なのではないか。その…

我らが城

朝からまぶたが重い。 先週水曜のボランティアから土曜のチャリティーコンサートと日曜の業界会議まで、ジワジワと溜まった疲労はさすがに一晩では抜けなかった。体力落ちたよなあ。運動不足は否めない。何とか無理矢理にでも運動できる環境をつくらないと。…

日常が恋しくて

今日は、業界の集まりで遠刈田の旅館までやってきた。 他の皆さんは宿泊するが、僕は帰宅組である。これから白石に帰るため、タクシーを待っている。白石からタクシーを呼ぶので、大分時間がかかっている。薄暗いロビーに一人だ。宴会場からの騒がしい声と、…