Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

Don't think, Feel.

明日の夜はお通夜が入っているため、明後日のことを本日更新。
10/29(土)、南三陸町で行われる「HOPEフェスティバルin南三陸」に出店してくる。


震災後、僕は極力津波の被災地に直接行くことを避けてきた。親類や知人への慰問やボランティア活動など、どうしても行かなければならない理由があるときを除き、特に「後学のため」といったような趣旨では行かないことにしてきた。僕の中で、そういった興味・関心・好奇心を動機として訪れることは、不謹慎極まりない行動のように思えたからだ。被災地支援をするなら現地の実情を見なければならない、そんな風に言う方もいる。それはそれで分からないでもない。でも、どうしても僕には、そんな理由であれ浸水地域へ足を踏み入れることはできなかった。なので、実際の津波の被災地をこの目で見たのは4回しか無い。そのうち2回は同業者の慰問で、あとの2回は災害ボランティアだ。


明後日、南三陸町へ行く。会場は内陸寄りだから、津波の浸水地域までは行かなくて済むかも知れない。そう考えて、ホッとしてしまう自分がいる。たった数カ月前まで誰かが幸せな生活を送っていた地域、津波の後はたくさんの命と思い出が積み重なっていた地域、そこへ足を踏み入れるには、僕はまだまだ覚悟が足りないのだ。
ただ、今回こういった機会をいただいたことは、本当に嬉しい。声をかけてくださった白石JCの皆様には、感謝の言葉を送るのみである。会場にはきっと、復興に向けた熱い思いや、悲しみを乗り越えようという強い思いが充満しているに違いない。その息づかいを間近で感じられる機会は、僕の人生にとって大いに貴重なものになるだろう。


淡々と職務をまっとうしたい。考えることはとても大切だけれど、それは後でいい。まずは身を委ねて感じること。何も考えず、何も分析せず、何も抵抗せず、受け入れること。それがとてもとても大事なことだ。考えるのは、もっとずっと後でいいのだ。涙はそれまでとっておこう。


そんなわけで、10/29(土)は、ぜひ南三陸町の「ひころの里」へ。音楽や各種ブースを楽しむ傍ら、そっと僕の心も支えてくれたなら、嬉しいなあ。