Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

深甚

風雪と凍える寒さに耐え、山肌に立つ一本の樹のような 照りつける太陽と絶え間ない波しぶきに耐え、表情一つ変えない岩石のような 何もない誰もいない真空の中で、自らを燃やし続ける恒星のような 数え切れないほどのタイヤが頭を削り、それでも大地を離さな…

美しきもの。醜きもの。

貴方の美的感覚はどのようなものだろうか。 僕の場合はどうも、首尾一貫というか、決めたことを守るというか、言ったことはやるというか、そういった姿に美しさを感じるらしいのだ。それが良いとか悪いとかじゃない。人それぞれ、美的感覚は異なるものなのだ…

役に立たない報告書

石巻と女川へ行ってきた。 多分、色々と書かなければいけないことがあるのだと思う。でも、今はどうしても言葉にならない。さっきからPCの前でうーんと唸ってみたが、一向に言葉が出てこない。情景も、僕の気持ちも、一体どこから描写したらよいのか見当がつ…

女川へ!

突っ走っている。 いいのか?血迷っていないか?焦っていないか?無理してないか? 自問自答を繰り返すが、体と心が待ってくれない。足と頭が走り続けているのだ。 朝からたくさん電話をし、多くの人に迷惑を掛けた。それら全ては、僕の独りよがりな希望によ…

僕のリズムを踏んで

白石に戻ってきて2年半。業界青年部など社外に活動の幅を広げ始めて2年。ツイッターを始めて1年半。iPhoneにして1年。Facebookとブログを始めて3ヶ月。 地震はそんなときに起こった。 そしてたまたま内陸部にあった我が家は津波の被害を免れ、家族も無…

バースデー・ダイアリー

2010年04月25日 - 病院からの連絡は無く、嫁さんからも特に差し迫った連絡も無し。これは、明日(夜明け後)かな?4歳の息子は力強く寝る。そんな夜。 #papajp posted at 01:15:19 病院の嫁さんからの電話に飛び起きる。ナースコールで看護師の方が来るのが…

書き下ろし生。

実は、震災前は幾つかのエントリーを纏めて書いておき、どうしても時間的にブログの更新が難しいときは、その中の一つをアップしたりしていた。 ところが震災後は、それが全くできなくなった。日々刻々と僕を取り囲む状況は変化し、つい一週間前には思いもつ…

未来を想像・創造

例えば10年後、2021年3月11日の14:46に開始というのはどうだろう。 東日本大震災復興活動の第一次打ち上げパーティーである。東日本の学校や職場全てでパーティを行う。14:46から1分間の黙祷を行い、乾杯だ。 おそらく、あっという間の10年に違いない。 瓦礫…

地震の前に戻ったら

もし、今の記憶を持ったまま地震の前にタイムスリップできるとしたら。 皆さんも考えてみて欲しい。 おそらく、地震のどの程度前に戻るか、で行動が変わってくる。 地震の10分前なら、とにかく自らの命だ。 すぐストーブを消せるようにする 倒れた家具を倒れ…

見ておくべきもの

今日は午後に仙台で会議。久しぶりに電車に乗る。 車で行っても良いのだけれど、昨日朝に起こった痛ましい事故がつい頭をよぎり、車の運転を避けたい気分になっている。自分だけが注意しても、決して安全ではないのだ。そして、道は緊急車両や不眠不休で作業…

泣き虫

震災以降、僕は何かを避けている。油断すると、心にそっと入り込む感傷や情緒のようなものを避けている。 今は泣くべきときではない、と思っている。僕は何も失っていないし、全てを失った人の気持ちをどれだけ理解できるか全く分からない。ここで流す涙は、…

ジコベンゴ・サンデー

日曜は動けない。 まず、家の掃除だ。これが結構大変なのだ。今日も2時間もかかってしまった。 その後も、息子や娘の相手をし、余裕があれば店番。時々、同じ市内に住む親類がやってくる。 なので、仕事なり「あゆむネット」の活動もできない。 命を燃やすと…

娘と過ごす1時間の平和

今朝、一番の早起きはもうすぐ1歳の娘だった。 昨夜は、仙台での会議を途中で抜けたのが夜7時半。それから渋滞に遭ってしまい、途中仲間の販売店に避難所向けの本を届けたりしたものだから、帰りが遅くなった。家に到着したのが9時半。娘は車の中から寝続…

届け

昨日、「こどもとあゆむネットワーク」のメールアドレスに届いた一通のメール。それは、津波で被害を受けたある小学校の先生から、仙台のある施設に寄せられた声だった。 「ドリルがあっても、エンピツが無い」 「大規模な支援が来るまで時間がかかる」 仙台…

なぜ絵本なのか

本日、初めて絵本の仕分け場所を覗いた。 まずは数に圧倒された。これほどまでとは! 送り先への箱数を確認しながら、ラベルとなる紙を急ごしらえでつくり、箱の梱包作業に取り掛かった。 箱には、元の送り主の団体名や住所が書いてあった。北海道、東京、確…

ウサギと桜とボンゴ

妻と子どもたちを乗せ、遥か300km先の被災地へと向かう。開通した高速道路をひたすら走ると、間もなく息子が退屈し出した。変化の乏しい景色に、あっという間に飽きたのだ。そこで、僕も前夜家族の再会に眠れなかったこともあって、計画的に休憩を取ることに…

生きる強さ

余震が続いている。 余震が怖い。放射線が怖い。それは、子どもたちがいるからだ。彼ら彼女らにだけは、この地震の影響を低くしたいのだ。 それは果たして、強くなるということなのだろうか? 余震がくるたびに、子どもたちを抱きしめ、その名前を呼ぶ。もう…

こどもとあゆむ

白石市小原に、スパッシュランドパークという公園があって、かなり広い土地にアスレチックな遊具が広がっている。 息子と娘を連れて、サッカーボールを持って遊びに行ったのだけど、娘は道中で寝てしまったので息子と僕だけで遊んだ。 走り出す息子に追いつ…

ア・リトル・メッセージ

話したいことがたくさんある。 だけど、なかなか時間が無くて話すタイミングを失ってしまう。 話さないことが誤解を生み、話さなくてはいけないことが増える。悪循環だ。 だから、僕は話そうと思う。少しずつ。少しずつ。

打ち合わせなう

現在、被災地に絵本を送るプロジェクトの打ち合わせ中です。3人でSkypeで会話しながら同じGoogleドキュメントを更新して、 とにかくスゴイ世の中だ!

谷津家朝の陣、夜の陣

朝は時間との戦いである。 目覚めてすぐに新聞を読み、洗顔ペーパーで顔を拭き、寝癖を直したら、ギアをトップに入れる。 まずは息子の弁当だ。夕飯の残りを詰め、冷凍食品を温め、ミニトマトを洗う。お湯を沸かして朝食の準備を並行して進めておく。娘の離…

春の放射線日和

今週から慣らし保育が始まった。 娘は元気に保育園の部屋を歩き回り、見たことのない沢山のオモチャや景色に目をキラキラさせて飛びついている。 まさか、息子以上に好奇心の塊な子どもを見ることになろうとは、しかもそれが再び自分の子とは、夢にも思わな…

幸せとは何気ない日常

昨日、一昨日とブログを更新しなかった。地震直後の停電期間以外では初めてのことだ。 格好よく言えば「家族との時間を大切にしたかった」だけど、実のところは「娘を寝かしつけたまま寝落ちして日付が変わってしまい諦めた」である。その気になれば更新でき…

一番興奮していたのは

6時間と踏んだ読みは寸分も違わず。 8時半に白石を出発し、妻の実家の門を叩いたのはちょうど14時半だった。 その後、興奮しまくる息子をなだめ、久しぶりに家族4人で外出。僕と息子は映画館へ。映画そのものよりも、仮面ライダー達がピンチになるたび…

20日重

職場兼実家での寝泊りを終え、本日より自宅で就寝。 思えば、東京往復40時間の旅(うち26時間ほどは運転)に出発したのが13日の朝であるから、12日の夜以来実に20日ぶりの自宅就寝だ。しかも一人。うまく寝付けるかなあ。 明日はできるだけ朝早め…