Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

地震の前に戻ったら

もし、今の記憶を持ったまま地震の前にタイムスリップできるとしたら。
皆さんも考えてみて欲しい。


おそらく、地震のどの程度前に戻るか、で行動が変わってくる。


地震の10分前なら、とにかく自らの命だ。

  • すぐストーブを消せるようにする
  • 倒れた家具を倒れないよう支えておく
  • 食器棚などが開かないようロックする
  • 安全な場所への避難経路を把握しておく
  • 大切なものをまとめて手元に置く


地震の1時間前なら、ある程度のライフライン断絶への対応ができる。

  • ガソリンを満タンにする
  • 食料と水を買っておく
  • 電池と懐中電灯を買う
  • 灯油ストーブを買う
  • 携帯のバッテリーを充電する
  • 毛布を買っておく


地震の1日前なら、家族や仕事への対応も考えることができる。

  • 数日分の燃料や食料、電池などを購入する
  • 家族や職場での連絡体制を確認しておく
  • 避難場所と避難経路を確認しておく


地震の1週間前になれば、地域などの自分が所属する共同体に影響を与えられるかも知れない。

  • 避難所への備蓄を訴える
  • 避難場所と避難経路について周知するよう働きかける
  • 避難訓練の実施を働きかける


地震の1ヶ月前なら、県や原発といったレベルで安全対策を訴えられるかも知れない。

  • 津波対策を万全にするよう働きかける
  • 原発の安全性を確認するよう活動する
  • 住居の耐震設計を確認し、補強の必要性を訴える


地震の1年前であれば、もっと大規模な災害対策・計画を進められるかも知れない。

  • 沿岸部の居住地、工場、農地などに対する津波対策、および可能な限りの移転
  • 原発の停止と冷却の開始、津波対策


地震の30年前なら、ゼロからの出発になる。

  • 地震津波を想定したまちづくり、行政の推進
  • 沿岸部における住居、工場、農地の設置に対する条件などの厳格化


お分かりだろうが、はじめに僕が書いた「地震」とは、2011年3月11日に発生した東日本大震災ではなく、将来確実に起こるであろう「未来の地震」である。
すなわち、上に書いたリストは「未来の地震」へ向けた防災対策であり、かつ優先度の高い順に並んでいるのだ。