Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

こどもとあゆむ

白石市小原に、スパッシュランドパークという公園があって、かなり広い土地にアスレチックな遊具が広がっている。
息子と娘を連れて、サッカーボールを持って遊びに行ったのだけど、娘は道中で寝てしまったので息子と僕だけで遊んだ。


走り出す息子に追いつけない。遊具に飛びついて登りだす息子に追いつけない。延々と木の棒を探し、枝にぶつけて割れない強い枝を見つけようとする息子についていけない。
実は息子とこんな風に二人で公園に来るのは久しぶりだった。冬の間は雪も多くて何しろ寒かったし、娘が生まれて一緒に行動しにくくなってしまっていたし、妻も僕も仕事で色々悩むことが多くて気持ちに余裕がなかった。
しばらく見ない間に、息子は登り棒をぐいぐいと登り、鉄棒で逆上がりをし、「うんてい」も一段ぬかしでできるぐらい成長していた。なるほどついていけないわけだ。もうすでに小学生レベルの運動量だ。


地震があって、少しずつ日常が戻ってきて、少しずつ春がやってきて、思いがけずこんな穏やかな一日を過ごすことができた。息子も精いっぱい体を動かして、何か溜まっていたものを発散できたようだ。


最近、息子が言うことを聞かず、なかなかうまくいかないなあ、と感じていたのだが、公園から帰ってからの時間は穏やかに過ごすことができた。そうなんだな。息子が変わったとか、成長の過渡期だとか、地震のストレスだとか、そう考えていたのだけれど、実は僕に問題があったんだ。僕が、しっかり息子の気持ちを受け止めて発散してやれてなかったんだ。
ごめんね。


「こどもとあゆむ」ってことは、なにも一方的に子どもへ大人が何かを提供するわけじゃないんだ。そんな上から目線じゃないんだ。
むしろ僕自身のことなんだ。子どもと一緒にあゆむことは、僕がしっかりとあゆむということなんだ。