Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

想像と騒々のサンデー

日曜が終わってしまった。相変わらず、休めたとは言いがたい一日であった。仕方がない。


大学を卒業して東京へ引越した後の日曜は、毎週とても新鮮だった。学生時代から変わらず日曜は掃除と洗濯の日だったし、2週に1回は休日出勤をしていたような気がするし、同期のみんなと組んだバンドの練習もあったし、そこそこ忙しい日曜だったと思う。
そんな中、ポッと何もない日曜が時々あった。
大概はまちへ繰り出した。新宿・渋谷、そういったところに出掛けて都会の空気を感じ、色々な店を見て回った。何しろ遊ぶ暇も無く働いていたもので、何に使えば良いのか途方に暮れるほどお金に余裕はあった。正直、何か衝動買いすれば救われるような気がして店を回るのだが、どうにも物欲が沸かないのであった。ただ見るだけで満足だった。


そう。日曜に昼間で寝てるとか、一日ボーっとして過ごすとか、そんな過ごし方ができないのは、他ならぬ僕自身だったんだ。なんだそういうことか。僕はいずれにせよ慌ただしい日曜を過ごす運命にあったのだ。のんびりした日曜というのは、僕の頭の中のバーチャルな世界にしか存在し得ないのだ。


また7日後に日曜がやってくる。それはそれはきっと、まったく騒々しい日曜に違いない。