Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

組織・ザ・セカンド

最初が、組織とか枠組みじゃダメだ。


新しい車を開発しましょう。目の前にはポンコツのエンジンと時代遅れのボディとすり減ったタイヤがある。これをどんな新しいアイディアで組み合わせようとも、大した車にはならない。逆に言えば、どんなに他の部分がクソでも、世界で誇れるエンジンさえあれば、斬新かつスタイリッシュなボディだけがあれば、どんな路面にも負けないタイヤしかなくても、それは武器を有した「戦える車」になるだろう。それぞれの部品のクオリティを高めることが最初だ。


サッカー日本代表が強くなった。それは、4-2-3-1のシステムが良いとか、3バックシステムを捨てたからとかじゃない。香川真司ドルトムントからマンチェスター・ユナイテッドへ移籍し、長友はインテルサイドバックのレギュラーとなり、本田はロシアのリーグで10番を背負って成果を出したからだ。それぞれの選手のレベルアップが最初だ。


最初に増税があって、そのために賛成票を集めるんじゃダメだ。何故今増税が必要なのか、景気対策はどうするのか、そこを多くの人が理解することが最初だ。
最初に再稼働があって、そのために地元の理解を求めるんじゃダメだ。何故再稼働が必要なのか、今後の原子力政策と安全対策はどうするのか、それを多くの人が理解することが最初だ。


我が社も組織改正を行った。でもそれは単にミーティングに参加してもらう人間を替えただけだ。組織があって人間を当てはめてはいけない。それぞれの人間に十分に能力を伸ばしてもらう。それぞれがスキルアップして、自分の責任感と倫理観と人生観をつぎ込める環境づくりにほかならない。まずは人だ。十分な信頼関係を築くための第一歩だ。


最初は、人。最初は、部品。最初は、信頼関係。
有能な人材と、十分な品質の部品と、心で繋がるチームワークが基盤として存在したその上で、それぞれが十分活かせる組織・枠組み・システムを構築する。その順番を違えてはいけない。