2010-06-01 1978年1月 記憶 1978年1月23日、午後2時43分。 その日は雪がしんしんと降っていたそうだ。前日に陣痛を感じた母は、東北本線白石駅前にあった自宅から徒歩で公立刈田綜合病院に向かった。 途中痛みが激しくなり、歩くのは非常につらかったらしい。 4ヶ月前に祝宴を挙げた旦那、つまり僕の父は、その日も家にいなかった。生まれた僕の名に、母は「直」という字をつけたいと願った。図らずも父も同じことを考え、すんなり「直樹」と決まった。その字は、今、僕の子に受け継がれている。