Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

成人式・イン・スノウ

今日は成人式。
地元の神社には多くの若者が集い、朝から美容室と写真屋と新成人の親は大忙しであり、そろそろ酔っ払いだした新成人の中の何人かは久しぶりに会った同級生に成長した姿を見せたくなって騒ぎ出す、そんな日。

ついこの間(?)13年ほどまえに僕も成人式を迎えたわけですが、直前まで出席をためらっていたのは事実。
というのも、どうもその頃の自分の周りでは「成人式行くのって格好悪いよね」的な村上春樹小説的雰囲気が席巻していて、若かりし僕もてっきりクールな人間になれると思っていたものだから、出ない方がいいかな、とか思っていたのだ。

成人式の少し前に、中高と仲が良かった友人から電話があった、というのもあるけれど、出席した一番の理由は

「あの娘の振袖姿が見たい」

という、ものすごい不純な動機でありました。

今にして思えば、とても若者らしい、純粋な動機のような気がする。(自己弁護を許せ)
色々と意見や好みはあろうけれど、多くの女性にとって、成人式あたりが最も美しいと感じる頃なのではないだろうか。
だからこそ、一生に一度着るか着ないかのゴージャスな着物を身にまとい、写真を撮ってもらって永遠に美しい瞬間を記録し、式典によってその証明を得るのではないのかな。

その瞬間を見る、というのは、オトナの男としてとても貴重な体験だったとは思うのだ。(自己弁護を許してください)

しかし、当日、つまり1998年の1月15日は大雪で。
友人を送迎する僕の車もハンドルを取られる、稀に見る大雪。
なので、式典が終わったらそそくさと帰宅してしまったのです。
決して、飲み会とか誘われなかったわけじゃないし、わけじゃないし、わけじゃないし(涙)
でもいいんです。式典に出て、あの娘の振袖を見れたらそれで良いんです。(自己弁護を許していただけますか)