Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

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昨日は、ASIAN KUNG-FU GENERATIONのライブに行ってきた。Zepp Sendai 1Fスタンディング。生まれて初めての、プロのロックバンドのライブハウスでのライブである。


後で聞いたところでは、かなり前の方に行ける番号だったらしい。しかーし、仕事上どうしても16時過ぎまでは事務所にいなければならず、17時の新幹線で仙台に着いた頃にはもう、会場内は人で埋めつくされていた。


ライブが始まる。僕以上に、左斜め前にいる三人組の中学生がたどたどしい。彼の肘が右斜め前のお兄さんに時々当たる。僕は、手を上げるのはやめておいた。
ドラムをやっていた習性で、左足でリズムを取ろうとする。踵の上げ下げだ。左足の刻みを軽やかにするため、右足で踏ん張る。バスドラのタイミングで右足の踵も上げ下げする。右足のふくらはぎは、アンコールを待たずに悲鳴をあげた。
厄介なのは、16ビートを3-3-3-3-4で刻むときだ。別にそのまま8ビートで良いのに、律儀に3-3-3-3-4を乗ろうとするので横の人とズレる上に右足に負担が。
手をあげない代わりに、両手で太ももを叩くことにした。これもドラムをやっていた習性だと思う。
暑かった。タオル持って行ってよかった。ベガルタ仙台タオルが無駄にならずよかった。


終了後、何故かよくわからない寂寥感に包まれる。知り合いと食事を済ませて帰宅し、入浴しながらハタと寂寥感の理由に気づいた。


楽しかった。正確に言えば、楽しさを少し理解できた、ということになる。
生演奏の良さについては、十分理解しているつもりだ。場の雰囲気、ミュージシャンと時間を共有する感覚、会場の一体感、CDとは違うアレンジやときには間違いや。
しかし、実のところ、ロックバンドのライブハウスでのノリノリなライブの良さについては、全く理解していなかった。理解していなかったことを、ようやく昨日気づいたのだ。
いつもCDを聴いて良さを感じる脳の部分とは違う部分が、今回は激しく震えた。なるほど、これは確かに心地よい。もっと自分が若かったら、音楽や人生の様々な楽しみ方を知らない頃にこれを味わっていたら、僕はライブハウス通いにハマっていたかも知れない。そして、好みの音楽も少し変わっていただろう。ライブに合う、ライブで気持ちいい曲という視点もあるのだ。そう思えた。


今まで、そんな視点で音楽を見たことはなかった。ライブハウスの心地良さをイメージして音楽を聴くこと。楽曲の「良さ」に、ライブハウスとの相性というファクターを入れること。それが僕は全く知らなかった。


唖然とした。音楽にいつも触れてると思っていた自分に、そんな視点の偏りがあったなんて。「ロックが好き」と語る多くの人が一度は味わっていた感覚を、この歳まで経験せずに生きてきたなんて。
ちょっぴり悔しかった。


良い経験だった。素晴らしい経験だった。
ありがとうアジカン。ありがとうZepp Sendai


そんなわけで、今日は右ふくらはぎに来るはずの筋肉痛に怯えて過ごした。この時間になっても来ないってことは、意外と楽勝だったか肉体年齢がマズい状態かのどっちかだ!乞うご期待!