Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

負けん気スキー

昨日は、友人一家のお誘いを受け、息子と1年ぶりのスキーへ。
その前日、14日の土曜日には、息子と蔵王然の家へ行っていた。取材を兼ねてイベントに参加したのだが、イベントそっちのけでソリで遊び続ける息子。かなり急な斜面があり、下の方はずっと広くなっていてソリ遊びには最適な場所だった。そういえば息子が一人でソリに乗るのは初めてだった。2年前、息子を初めてスキー場に連れていったときには、スキー場のソリ遊びエリアで何度か一緒に遊んだことがあった。今回、一人で乗ったソリはずっとスリルがあってずっと楽しかったようだ。笑顔を見せながら何度も滑っていて、「明日もスキーじゃなくてソリがいい!」と叫んでいた。「スキーはもっと楽しいよ」とは伝えたけれど、まあいいや、ソリ遊びでもよかろう、その時はそう思っていた。


翌日。友人にスキーの履き方や歩き方から学ぶ息子。ところが、なかなか上手にできずに遂にイライラしてきてしまう。「もういい!上に登って滑りたい!」と言う息子に、まあ痛い目を見るのもよかろうと、リフトで上まで連れていった。それからはまあこれでもかと転ぶ転ぶ。僕が曲がり方や滑り方を指導するのだが、とにかく自分が納得できるまでやる。転んでも転んでも、なおも前へ前へ滑る。つい僕はケガを心配してしまって声を掛けるのだが、全く聞いてない。


下へ降りると、懲りずにまた上へ行くという。リフトの上で、「次は転ばないようにする」と言う息子に、僕は「転ばないのが良いわけでは無いよ。上手に転ぶならそれでも良いんだ」と教科書通りのセリフ。ところが息子は、「いいの。転ばないの!」と目に力を込めた。なんだろうこの子の意思は。僕がスキーを初めてやったころのあの恐怖感との闘いは、息子には全く関係が無さそうだった。
上へついて滑り出す。なんと、息子は途中1回、しかもスピードが上がりすぎたため自ら転んだ以外は転ばずに下まで滑ってしまった。途中、きちんと曲がりながらエッジを効かせてスピードのコントロールも行なっている。何より、リフト乗り場に到着したときの「ね。あんまり転ばなかったでしょ」と言った時の息子の笑顔は弾けんばかりに輝いていた。


有言実行。それから3度程滑ったのだが、息子はほとんど転ばなかった。きちんと曲って人を避け、減速してリフト乗り場に辿り着く。いやはや、確かに昨年1度スキーをしたけれど、吹雪いてしまってほとんど練習にはならなかったから、ほぼ今日が初めての状態だ。それでここまで滑ってしまう。適応能力の高さにも驚いたけれど、何よりもその負けん気に舌を巻いた。



「スキーは楽しいねー!!」
また来週も行こうと言う息子に、果たして僕の腰がついていけるのかが問題だ。