Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

誰がためのメモリーデイ

3月11日は、おそらくあらゆる場所で震災に関連したチャリティイベントなどが開催され、テレビは特番を組み、日本中が東日本大震災への鎮魂一色になると思う。もちろん、それは自然の成り行きだ。チャリティイベントに寄せられた募金や被災者に対する気持ちは、被災の程度がどうであれ多くの人の気持ちを救うだろうし、特番を多くの人が見ることで風化を防ぎ、復興へ向けたモチベーションを盛り上げる効果もあるだろう。


ただ、僕としては、できれば普通の日曜日を過ごしたい。


まず、2万人にも及ぶ尊い命の一周忌である。遺族の方には、どうか静かに故人を偲び、弔っていただきたいと思う。だから、できればそうした方々をそっとしてあげて欲しいと願っている。
また、まだまだ震災から何も変わっていない、変われない方も多い。あるいは戦い、あるいは絶望し、あるいは毎日を必死に生きている。そうした方がまだまだたくさんいることを改めて想い、そんな日本で僕がこれから何ができるか、どう行動すべきかを考えたい。できれば僕自身も、そっとして欲しい。


いつものように、今日のように、家族と過ごす。子どもたちと遊び、少々疲れたり腰が重かったりしながらもその笑顔に勇気づけられ、そして家族と少しだけ震災の話をしたい。ちょうど1年前に起こったこと、その後の行動について、特に肩に力を入れずに話したい。そしてもしかすると再びやってくる大きな地震やいまだ不安定な原発の状況などについてもう一度現状を確認し、家族それぞれと話しておきたい。
いつものように、テレビをつけず、来るべき月曜のために心のエネルギーをチャージし、子どもたちに有意義な日曜を提供したい。


それにしても、あと3週間で1年なんて、信じられない。