Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

8時前のウォーク・アローン

朝、7時半頃に息子と家を出る。
引越し先の家は決まっているものの、リフォームが必要なため転居はもう少し先になりそう。今の家は、息子の通う学校の隣の学区にある。その学区を突っ切って、二人で歩く。風が冷たいけれど、色々と話をしながらスタスタ歩く。
10分もすると息子の小学校学区に入る。子どもたちが増え、横断歩道には父母や警察官が立って誘導してくれている。息子と一緒に手を上げて横断歩道を渡る。「おはようございまーす」誘導してくれる方々に僕が挨拶すると、少し気恥ずかしそうに息子も会釈した。


歩行者用の踏切の手前で息子と別れる。同じようにランドセルに黄色いカバーをかけた1年生が、そのお父さんとバイバイしている。ついお父さんと目があって、二人でニヤリと笑ってしまう。息子は僕に背を向けて踏切へ向かった。もしかしたら振り返るかもしれない。振り返ったなら手を振ってあげよう。そう思ってしばし息子の背中を見つめる。


息子は振り返らずに、踏切へ向かった。僕は何故かニコリとしてしまい、今度は一人で家へ向かって歩き始めるのだった。