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綾辻行人『十角館の殺人』1991,講談社文庫 −ミステリー小説キャンペーン

十角館の殺人 (講談社文庫)

十角館の殺人 (講談社文庫)


9/26の日記に、こんなふうに書いた。

本作で一応ミステリーというカテゴリで小説を読むのは区切りをつけようと思う。「慟哭」など読みたいミステリーもあるし近いうちに読むことにはなりそうだけれど、その他にも比較的ライトに読めそうな小説にチャレンジしていこう。


なのに、ヲイ!とツッコミを受けそうな本格推理小説である。あっはっは。いやその、ちょうど古本屋に行ったら見つけたもので、ついつい買ってしまい、いの一番に読んでしまったのだ。


離島、連続殺人、密室殺人、ミスディレクションなど、本格派と呼ばれるだけあってミステリーの定番をことごとく踏んでいる上に、設定の辻褄やあっと驚くどんでん返しなど、さすがに名作と呼ばれるだけあって面白く、そして読み応えがあった。様々なランキングで1位に輝いているだけのことはある。うむ。


しかし、トリックを明かさずに解説することの何と難しいことよ。


重要な登場人物に江南(かわみなみ)という人物がいて、愛称は作家コナン・ドイルから取った「ドイル」なのだが、僕の頭の中ではずっと「コナン」であった。しかもあの工藤新一が小さくなった江戸川コナンで脳内再生されるものだから困った。有名な作品でイメージが作り上げられてしまうと、どうにも他の作品にも影響が出てしまう場合があって困る。