Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

されどマグカップ



先日、嫁さんが山元町でこんなマグを買ってきてくれた。どうやらこちらの製品らしい。
http://mubou.way-nifty.com/kaze/


まず形がすごくダイナミックで独特。手触りは、表面がコーティングしてあるためなめらかでありつつも、木の温度というか温もりを感じることができる。いや、多分陶器のマグばかり使っていたからそう感じるのかも知れないけれど、取っ手に手を通すのも心地良いほどなのだ。
朝は熱いコーヒー、夜は冷たいビールを注いでみたのだが、その温度が手には全く伝わってこない。なので、持っただけではその飲み物が温かいのか冷たいのかが分からないのだ。実は僕たちは陶器を通して、飲み物の温度をある程度把握していたのである。意外なことに気づいてしまう。
その感覚とのギャップもあるのだろう、熱いコーヒーはずっと熱いままに、冷たいビールはずっと冷えていたように感じた。温度が容器に伝わらないということは、温度の流出(あるいは吸収)が無いわけで、温度を保つ効果も結構あるんじゃないかと思う。


そして何よりお気に入りなのは、取っ手を握って飲み物をグイと飲むその「持った感」である。軽さもさることながら、手へのフィット感、そして口触り、香り、目に入る独特の形と色。そういったものが何とも快適なのである。


たかがマグなれど、こうやっていつもと違うものを使うことで生活に彩りが出る。何と素晴らしいことだろう。特にこれからは温かい飲み物にはお世話になるはずだし、色々な紅茶をこれで飲んでみたいなという楽しみも湧いてきた。豊かな生活というのは、こうしたささやかな幸せの集合体なのかも知れないなあ。とかぼんやり。