Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

破壊と創造

今日は、地震が無ければ引っ越しの予定だった。
先日不動産屋さんに連絡が取れ、家族や現在の住居の無事と、引っ越しをキャンセルしたい旨伝えた。不動産屋さんもキャンセルであろうと考えていた様子で、悲しいほどすんなり話はまとまった。
不動産屋さんから、新居となる予定だった家に、他のお客様を案内して良いかという申し出があった。被災している人の中には、新しい家に移らざるを得ない人が多数いるそうなのだ。
状況を考えると、断ることなどできない。


新居での家具の配置をあれこれ考えた時間、新しい生活への期待、そういったものが一瞬ではかなく消えた。
震災は、こうして多くの人の多くのものを壊してしまったのだ。


ヒンドゥー教の神アフラ・マズダは、創造の神であると共に破壊の神でもある。そう、創造は破壊から生まれるのである。
僕らは、このとてつもない破壊から何かを創造しなくてはいけない。
でなければ、余りにも悲しいではないか。