Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

区切るひとまず

本日は父の誕生日。


当人も別に何かを期待しているわけでもないし、状況的に盛大なるパーティをできるわけでもない。配達スタッフの方が営んでいる唐揚げ屋さんから6人前の唐揚げを買ってきて唐揚げパーティだ。6人前を3人で食すのはさすがに飽きる。久しぶりにビールを飲んだ。少量だが酔いがまわる。腹が膨れて苦しい。


一生忘れることができない災害が起きた3月が、平成22年度がこうして終わり、明日から新しい月と年度が始まる。
沿岸部の状況も原発の状況もまだまだ深刻であり、予断を許さない。
店の経営はこれからが大変であって、頭を悩ますことが続くだろう。
ミニコミ紙など、通常に戻さなければいけない仕事が山のようにある。
被災地に絵本を送るプロジェクトも始まったばかりで、まだまだ考えることは沢山あり、気ばかりが焦ってしまう。
多くの人に迷惑をかけてしまい、独りよがりではないかと自問自答する。


それでも、ひとまずここで区切ろうと思う。明日は、今日とは違う一日なのだ。


明日から、職場兼実家ではなく、自宅で眠ろう。そして僕の大切な家族を迎える準備をするのだ。人の気配を失った家に、生活の息吹を取り戻す。
息子にあったら、たくさんたくさん頭を撫でてあげよう。娘にあったら、たくさんたくさん抱っこしてあげよう。妻とあったら、たくさんたくさん話をしよう。そして3月一杯我慢し続けた僕の感情をまるっと外に出してしまうのだ。辛かったし、怖かったし、寂しかった。その気持ちを全て吐き出そう。


春はもうすぐやってくる。