Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

泣き笑い、笑い泣き

震災後、涙することが増えた。


災害時のストレスには、泣くことも良いと聞いた。不自由な生活や過酷な環境で溜まるストレスは、悲しかったことや怖かったことなどを話し合うことで緩和されるそうだ。時には感情的になり、涙を流したり激昂したりすることもあるかもしれない。聞く人間は、なるべくならそんな感情も許容するようにする。別に聞く人間を責めているわけでもないし、責めても仕方がないことだと話す本人も分かっているはずだ。


昨日は、電車を待つ苦竹駅の仙石線ホームで目が潤んでしまった。20分ほど待ってやって来た電車の側面には、石ノ森作品のキャラクターがびっしりと描かれていた。描かれているキャラクターに憧れた子供たちの多くは、今、大人になっている。そしてあの日のヒーローを思い浮かべ、勇気をふりしぼり、目の前の惨状に立ち向かっている。そう思うと、鼻の奥がキューンとなった。しかも、耳の奥ではOasisの"Little by little"が流れている。目がウルウルである。


そんな僕を、誰かは泣き虫だと笑うかもしれない。結構、大いに笑っていただきたい。たくさん笑い、その分たくさん泣けばいい。僕だって泣いてばかりじゃない。泣いた分、大いに笑うのだ。
感情の起伏は、ストレスを和らげるだろう。そしてそれ以上に、誰かのために戦うためのエネルギーを与えてくれるのだ。