Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

老活に憧れ

人生2回目のボランティア。再び岩沼へやってきた。

おおお。人が多い!どうも隊友会と書かれたベストを着ている方々がたくさんいる。団体で来ていただいたようだ。ありがたい。皆さんそこそこ経験豊富な年齢で、これはもしや最強の団体なのではないか。その勘はメチャ当たってた。


何しろ元自衛官の皆様である。まず、ボランティア依頼主の要望を、とことんまで確認する。出発前のボランティアセンターで、到着した依頼主宅で、しつこいぐらいにミッションを確認する。ミッションを確認すると、複数の作業に対して適切な人数で小チームに分け、それぞれに分かりやすく作業を指示する。そしてチーム内に程よい規律を与えるのが上手だ。一般人である我々に負担になるような厳しい規律ではなく、かといって団体がチグハグな行動をするのを抑える、そんな程よい加減なのだ。また、皆さん常ににこやかに作業している。若者に声をかけて笑いも取る。女性でも話しやすい雰囲気をつくっている。
うーん。プロだ。素晴らしい。ボランティアのスキルとして、これ以上は無いんじゃないだろうか。リーダーシップ、適度な規律、和やかな雰囲気づくり。即席チームがミッションを果たすにあたり、必要十分な要素だ。


今回来てくださった皆さんは、山口県三重県など。見た目の年齢からすると、阪神淡路大震災では自衛官として第一線にいたか、あるいはそれをサポートしていたのではないか。その経験をこの東北の地で活かしてくださっている。そんな皆さんと一緒に作業できた。こんな経験なんて、希望してもできるものじゃない。


そういえば、ボランティアには一般企業などを定年退職された方が多く参加されている。定年組の皆さんも、隊友会の皆さんとはまた違った面で色々な経験や能力を活かしておられる。「老害」とは全く逆だ。なんと表現すべきだろう。老績?老巧?老功?んー。勝手に「老活」と命名しておく。でもこれじゃあ「老人活動」の略語みたいだ(笑)。老人活動ってなんだ?(笑)


なんて嬉しいことだろう。そうした皆さんとお会いできただけでも、ボランティアに参加して良かった。僕も、皆さんと同じような年齢になったとき、自分が培った経験と能力を余す所なく次の世代のために使えるような人間になりたいなあ。ミーハーな僕は、つい憧れてしまうのだった。