Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

もしソーシャルネットワークサービスによるパラダイムシフトを僕が表現したら

TwitterFacebook、(いちおうmixiも入れとくかw、)そしてGoogle+ソーシャルネットワークの勢いはとどまる様子がない。


昨日、このブログで選挙活動へのソーシャルネットワークの導入について触れると、何人かの方に反応していただいた。結局のところ、ソーシャルネットワークというのは単なるツールの一つであって本質的なところは何も変わらない。これまで匿名ユーザーによって構築されてきた膨大な情報量を持つインターネットの世界に、リアルな対人コミュニケーションに近い関係を持ち込むアプローチがソーシャルネットワークサービスであって、人間が信頼関係をつくりコミュニケートするためのルールやマナーというものは全く変わらない。相手を尊重し、自分を変に飾らず、同じ方向を向ける人間とだけ必要な情報を交換し、友好関係を徐々に信頼関係に進歩させる。それがコミュニケーションのあり方だ。


インターネットの世界でそのコミュニケーションを実現させたのは紛れもなくITの進歩であって、まだまだ多くの人がこの技術についていけてないのは事実だろう。しかし、スマートフォンを初めとするハードの進歩もめざましく、感覚的にこれを利用することができるようになってきたのも事実だ。WindowsPCのように、学習したり習熟したりといった面倒なプロセスの必要もない。抵抗もなくソーシャルネットワークに入ることができる。


それは、実はとても残酷なことだ。
飾らない自分を表現できてしまう技術は、これまで秘密にしてきたものの漏出も可能にしてしまう。大学生が飲酒運転や万引きなどを罪悪感なく世界中へ発信してしまう。生命よりも威信を守るために必死で地中に埋めるその瞬間を、世界中の人が固唾を飲んで見守る。
相手を尊重できず、自分を飾って生きてきた人間にとって、これは恐怖だ。同じ方向を向ける人間を見出すことができず、自分本位の情報を提供し、自分が欲しい情報を要求する。友好関係を、組織化や金といったものでしか維持できず、信頼関係をつくるための地道な行動を理解し実践することができない。そんな人間は、どんなに技術や知識があっても、新しい世界に順応することはできないだろう。


今、ソーシャルネットワークは、マーケティングという視点でとても注目されている。しかし、これはマーケティングに限った話ではないのだ。会社などの共同体におけるチームワークのあり方や、友人関係、ひょっとすると家族関係にも大いに影響する。全て人間と人間の関係だからだ。より良い関係を構築するために、ソーシャルネットワークは大きな役割を果たすことができる。


人類は手紙を発明し、電話を発明し、携帯電話を発明し、そしてソーシャルネットワークを発明した。私たちは今まで以上に、嘘をつかず、人を傷つけないように努め、自分自身に誠実に生きることのメリットに気づきつつあるのだ。そして近い将来、「ソーシャルネットワークネイティブ」が生まれる。彼らは常に自分自身を嘘偽りなく公開し、相手の言動を尊重し、よりよい信頼関係を求めて常に誠実に行動するだろう。


僕らはその過渡期にいるのだ。

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