Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

気持ちを引き締めろ


一昨年あたりから、白石夏まつりの花火大会に合わせて自宅でも花火をやるのが恒例になりつつある。空に上がる大きな花火と、自分が自由にできる小さな花火。花火を見て遊んだ一夏の夜を、子どもたちの思い出に残したい。しかし、昨日はそこにある事件が入った。
娘が左手の甲を火傷してしまった。息子が楽しげにかざす花火や、火種となるロウソクに何度も触ろうとしていた娘。僕と妻、そして僕の父と母で何度も抑えていたのだが、どうしても歯止めが効かなかった。仕方が無いので、抱っこしながら僕が手を添えて花火をもたせてみることにした。右手で一緒に一つの花火を持つ僕と娘。火がついた瞬間、空いていた左手で炎を触ろうとした。慌てて体から右手を離そうとする。その瞬間、花火の持ち手がポキリと折れ、火がついたところが娘の左手方向に倒れこんだ。


すぐさま流水で洗う。黒ずんだススを洗い流すと、柔らかな皮膚がボロボロと剥がれた。箇所は小さかったが、一枚下の皮膚が顔をだし、見た目にはとても痛々しかった。焦る僕と妻をよそに、何故か泣きもせずにいる娘。すぐに親交がある薬局に連絡し、応急処置の方法を訊くと共に、必要な薬品の購入をお願いする。薬局では、化膿止めの軟膏と、患部に貼りつかずはがしやすいガーゼを勧められた。すぐに購入して自宅で処置する。こういったときに個人経営の病院や薬剤師などと交流があるのはとても心強い。田舎のメリットかも知れない。
本日病院へ行き、適切な治療法をあらためて訊く。幸い患部はとても小さかったので、化膿に気をつければそれほど時間もかからず治癒できるようだ。


明らかに僕のミスだ。大丈夫だろうという過信だった。火の恐怖を認識しない月齢ということに、もう少し想像力を働かせ注意深く相手をすべきだったし、危険性を伴うのであれば別の場所で違う遊びをさせるべきだった。親としては反省し今後二度とこういったミスを犯さないようにしなくてはいけない。


「いい経験」とはとても思えない。万が一、服に燃え移ったら。目に当たっていたら。握ってしまったら。暑さに驚いて後ろに倒れたら。そうした危険もあったわけだ。そして、原因に自分自身の慢心を感じるからこそ、強く強く反省しないといけないと考えている。


夏休みももう少し。楽しい夏休みにできるよう、子どもたちの安全を確保するのが親の何よりの務めだ。