Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

額縁の裏のリカバリ


気持ちが沈んだとき、どうやってリカバリするかで人の性格が良く分かるような気がする。
ある人は酔いつぶれ、ある人は汗を掻き、ある人は旅行にでも行くのだろう。自分に合うリカバリ法を見出すことはとても重要なことだ。そして、間違いない方法を見付け出した人はとても幸せだと思う。決して日常的にそれを実行に移すことは難しくても、溜まりに溜まってもう限界になったときの奥の手があるというのはとても心強いものだ。額縁の裏にヘソクリを隠しておくようなものだ。まさに備えあれば憂いなし。


さて、僕はどうだろう。震災後とは言わず、気持ちが沈んだときに僕が取る手段は「閉ざす」である。そう、一番ダメダメな方法だ。くそう。それだけは何だか失敗だぜ。サッカーとか続けてりゃ良かったのかな。それとも楽器を弾く時間を懸命に確保すれば良かったのかな。本を読む時間、映画を見る時間、そういう意味じゃゲームもありか。何でもいいんだ、自分を救うことができれば。なのに、無い。むむむ。これは困った事なのだ。いつか爆発する前に、きちんと自分を取り戻す方法を確立しておかないと。今更です。はい。


今一番心が安らぐ瞬間って何だろう。おー、そういえばさっき娘とリビングで戯れていたのは楽しかったぞ。息子と戯れるのも好きなのだが娘がいるとどうしても息子とだけ遊べなくてねえ。本当はくすぐりあったり僕が馬になったりして遊ぶのが楽しいのだが、なかなかそんな時間も無くて。んー。どうやらそのへんに打開策がありそうだぞ。子どもを利用してリカバリを図ってしまうのだ。これはいい。


そういえば、まだ小さかった頃の息子を連れて散歩に行くと、決まってこう思ったものだった。
「『子どもに付き合う』だとつまらない。『親も真剣に子どもと一緒に遊ぶ』の方が絶対に楽しい」
そうだった。こんなに大切なことを、いつしか僕は忘れていたのだった。息子には悪いことしたな。よし、本気で遊ぼうか。息子に付き合うんじゃなくて、僕が息子と一緒に遊ぶ。それだ!