Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

一所懸命ターゲット

「いっしょうけんめい」は、今は「一所懸命」でも「一生懸命」でもどちらでも間違いではないらしい。
http://gogen-allguide.com/i/issyoukenmei.html
僕は昔から何だかこだわりがあって、「一所懸命」と書くことが多かった。これだと実際の読み方は「いっしょけんめい」だし、本来は鎌倉時代の武士が自分の所領を守るために命を懸けるという意味だから、古臭い書き方とは思うのだけれど、どうも気になってしまう。元来の書き方を守りたいと思ってしまうのだ。


しかし、こうして今しげしげと、この「一所懸命」という文字を見つめていると、どうも今の自分にはこの言葉の方が実にしっくりくることが分かる。いち新聞屋として、自分が担当する地域を守り、地域とともに歩んでいくという今の仕事には、この言葉ほどしっくりくる言葉はない。やはり僕らは一所懸命に仕事や遊びに精を出せばいいのだと納得するのだった。


もっと言えば、僕らは仙南の一部であり、宮城の一部であり、東北の一部であり、日本の一部であるのだ。隣の市や町と切磋琢磨するのは白石市蔵王町・七ヶ宿町・丸森町としての自分であり、宮城の他地域に対しては仙南の自分であり、隣県に対しては宮城の自分であり、日本の他地方に対しては東北の自分であり、そして世界に対しては日本の自分なのだ。僕が守り、ともに歩むべき「一所」は、相手によって変化する。大切なことは、本当の相手は何なのかを正確に見定めることだ。


そして、きっと本当の相手は常に自分の中にいる。逆説的だが、自分が誰を相手にするかは、結局のところ自分が決める以外無いのだ。


さて、僕は自分が戦うべき相手を、きちんと見定めることができているだろうか。