Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

脳内ROM要フォーマットエリア

僕の頭の中にこびりついている、無駄な記憶を紹介しよう。

「おりづきぎ うろほけせきこ いにほうく てねな」

これは、ドラゴンクエストI復活の呪文である。
語呂合わせの呪文は週刊少年ジャンプなどで幾つか紹介されていたが、これは何の変哲もない、真面目に冒険を進めてきた人がつくり出したものだ。確か、1コ上の従兄弟が彼の友人の兄貴あたりから手に入れたものである。
僕の記憶が正しければ、レベル26ぐらいで全てのロト装備とキーアイテムが揃っており、竜王を倒しに行けばクリアという状態で再開できるはずだ。僕と従兄弟は、主人公がこんなに強くなっていることに狂喜乱舞し、そのまま竜王を倒してゲームをクリアした気分を味わった。
よほど嬉しかったのだろう。いまだにこの呪文が頭の中に残っている。もしDQIを持っている人がいたら、この呪文が正しいか是非検証して欲しい。正しくないなら正しくないで忘れたいのだが。
ドラクエをクリアしたなら忘れて良いのに、何故に覚えている33歳。

「いっちょうぎっちょうちょうぎっちょう ちょうぎちょうぎ長三郎 きのべったすっとんとん ちょうざかいみょうどらっちり どべっくりんの正次郎」

これは、小学校の図書館で読んだ「長い名前の子」とかいう昔話に出てくる名前だ。要するに寿限無から派生した一つの話であり、長い名前が災いして井戸で溺れて死んでしまうという物語だ。
特に面白いと思ったわけではないのだが、読んだ瞬間にこれを暗記しようと心に決めて何回も名前を朗読した。図書館に本を返したあとも、暇さえあれば暗唱して自分の頭に刻み付けた。
33歳になった今でも頭に残っているとは夢にも。

「アンネナフタンポポホフ」「ペッチョチョチョチョリゲス」

週刊少年ジャンプに連載されていた「ついでにとんちんかん」に出てくるキャラクターである。
この漫画には何度も笑わせられた。腹がよじれるほど笑ったような記憶がある。しかし、このキャラクターに特に何かエピソードがあるわけでもないし、1回ぐらいしか登場していないマイナー中のマイナーキャラだ。何故これを未だに記憶しているのか理解できない。

「スーパーウルトラグレートデリシャスワンダフルボンバー」「スーパーウルトラマッハカミソリジェットパンチ」

これも同じく週刊少年ジャンプに連載されていた「燃える!お兄さん」に出てくる必殺技である。確か前者がロッキーくんの必殺パンチで、後者はそのライバルの必殺パンチだ。
小学校のとき、この漫画には腹を抱えて笑った。この必殺技も、友達へのネタのつもりで暗記した。期待通り、友達も大いに笑ってくれた。33歳まで頭に残ることを知っていたら、そんなバカな暗記などせぬものを。


そんなわけで、今日も新しく覚えたい情報が次々と僕に降ってきており、早くこれらの記憶をフォーマットして新たな記憶を詰め込みたいものである。