Hang In There

蔵王の麓で新聞屋さんが子どものこととか震災のこととか思い出などを綴ります

復興へ

午後からは絵本日和

白石城の脇にテントを貼ったのだが、あいにくの雨、雨。客足や放射線よりも、本が濡れやしないかと心配していた。 ところが午後になり、メインとなるアーティストの出番が近づくや、雨が上がるどころか真夏のギラギラした日差しがやってきた。もっと早く晴れ…

汚泥の彼方に

昨日、岩沼市の災害ボランティアに参加してきた。 ボランティアの流れや要領、仕事の内容などは、一昨日の「僕が災害ボランティアへ行こうと思った理由」を参照のこと。事前に調べただけあって、書いたまんまだった。 もちろん、行ってみて分かったり感じた…

僕が災害ボランティアへ行こうと思った理由

明日、以前から密かに計画していた災害ボランティアへ行ってくる。 先ほど、明日の装備を確認してみた。ツナギ+帽子+防塵マスク+防塵ゴーグル+作業用ゴム手袋+首にタオル+名札。あああああああああ暑いいいいい。すでに汗だくだくだくだく。わー。暑い…

決意のようなもの

そろそろ、原発のことも書かねばなるまい。 別に避けていた訳ではないけれど、自分の考えがなかなかまとまらず、気持ちも落ち着いていなかったのでブログのテーマにはしていなかった。それでなくても、ネットから、新聞から、テレビから、たくさんの情報が入…

「被災」という言葉

被災地とか被災者という言葉が曖昧に使われている。 こういう曖昧な言葉が頻繁に使われていることに我慢ならないのが数学科出身者の魂である。ちなみに、僕は数学科出身者という自覚は無い。(無いんかい) ざっくりというと、被災地といえばおおよそは岩手…

贈るための順序

ちょっと待って欲しい。物事には順序がある。 - 例えば、愛する人の誕生日を考えてみてほしい。 あなたの手元に、以前買ったものの、ほとんど使っておらず新品同様の指輪があったとしよう。買った当初は綺麗だと思ったのだが、あまり使っていないし、使って…

泣き笑い、笑い泣き

震災後、涙することが増えた。 災害時のストレスには、泣くことも良いと聞いた。不自由な生活や過酷な環境で溜まるストレスは、悲しかったことや怖かったことなどを話し合うことで緩和されるそうだ。時には感情的になり、涙を流したり激昂したりすることもあ…

大言を吐き後で後悔するエントリー

今回ほど防災が見直される機会は、今後もそう無いだろう。何といっても、津波に対する緊急情報の伝達、正しい避難先の共有、避難経路の確保は最も優先される検討事項だと思う。 しかし、M9.0の大地震はあらゆるライフラインを完全に破壊した。それは、最も大…

役に立たない報告書 - KIBOW仙台

5月11日 「KIBOW仙台」開催します | Facebook 現実がある。そしてそれをどう捉えるかで言葉が変わってくる。人それぞれ捉え方が違い、従って言葉が異なる。言葉が変われば、それを聞いた人の印象も違ってくる。 確固とした自分を持ち、現実に対し真っ直ぐ立…

KIBOWに臨め僕のリズム

今日は、5月11日 「KIBOW仙台」開催します | Facebookへ。果たしてどのような会議になるのだろう。 僕に何ができるか、散々考えている。 仕事や個人のネットワークを生かした試みは、ひとまずやれるところまでやってみた。まだまだ十分じゃないし、もう少し…

車に乗るか自転車に乗るか

今になって、よく地震のときの自分の行動を振り返る。 我ながら好判断だったと思えるものもあれば、どうしてそんな行動を取ったのか不思議なものもある。そして、どう行動するのがベストだったのかをしげしげと考えてしまうのだ。 大まかに言って、なかなか…

支え合うということ

貴方は、黒板の前に立ち、金八先生の物真似をした記憶はあるだろうか。 僕はある。結構たくさんある。そして大概は「え〜人という字はあ〜」と言いながら黒板に大きく「人」と書いた。二つの棒が人を表し、中央で支えあっているのが「人」という漢字なのだ、…

岩手山を望む

つい声が漏れ出るほど美しかった。 平泉のインターから東北自動車道に乗り少し南下したあたりだろうか。右手に岩手山と雄大な覆う山脈が立ち並んでいた。頂に雪を乗せ、車の右側の視界全体を覆うような裾野が道路のすぐそこまで続いているようだった。 運転…

被災地岩手をインストール

明日から3泊4日で岩手家族旅行へ。 ほぼ全日程で牧場を巡るという、天候によっては全く思い出が変わってしまうようなそんな旅。一応雨に備えて牧場以外の観光施設もチェックはしているけれど、もうとにかく牧場で走り転げる、そんな旅にしたい。 本日めで…

深甚

風雪と凍える寒さに耐え、山肌に立つ一本の樹のような 照りつける太陽と絶え間ない波しぶきに耐え、表情一つ変えない岩石のような 何もない誰もいない真空の中で、自らを燃やし続ける恒星のような 数え切れないほどのタイヤが頭を削り、それでも大地を離さな…

美しきもの。醜きもの。

貴方の美的感覚はどのようなものだろうか。 僕の場合はどうも、首尾一貫というか、決めたことを守るというか、言ったことはやるというか、そういった姿に美しさを感じるらしいのだ。それが良いとか悪いとかじゃない。人それぞれ、美的感覚は異なるものなのだ…

役に立たない報告書

石巻と女川へ行ってきた。 多分、色々と書かなければいけないことがあるのだと思う。でも、今はどうしても言葉にならない。さっきからPCの前でうーんと唸ってみたが、一向に言葉が出てこない。情景も、僕の気持ちも、一体どこから描写したらよいのか見当がつ…

女川へ!

突っ走っている。 いいのか?血迷っていないか?焦っていないか?無理してないか? 自問自答を繰り返すが、体と心が待ってくれない。足と頭が走り続けているのだ。 朝からたくさん電話をし、多くの人に迷惑を掛けた。それら全ては、僕の独りよがりな希望によ…

僕のリズムを踏んで

白石に戻ってきて2年半。業界青年部など社外に活動の幅を広げ始めて2年。ツイッターを始めて1年半。iPhoneにして1年。Facebookとブログを始めて3ヶ月。 地震はそんなときに起こった。 そしてたまたま内陸部にあった我が家は津波の被害を免れ、家族も無…

未来を想像・創造

例えば10年後、2021年3月11日の14:46に開始というのはどうだろう。 東日本大震災復興活動の第一次打ち上げパーティーである。東日本の学校や職場全てでパーティを行う。14:46から1分間の黙祷を行い、乾杯だ。 おそらく、あっという間の10年に違いない。 瓦礫…

地震の前に戻ったら

もし、今の記憶を持ったまま地震の前にタイムスリップできるとしたら。 皆さんも考えてみて欲しい。 おそらく、地震のどの程度前に戻るか、で行動が変わってくる。 地震の10分前なら、とにかく自らの命だ。 すぐストーブを消せるようにする 倒れた家具を倒れ…

見ておくべきもの

今日は午後に仙台で会議。久しぶりに電車に乗る。 車で行っても良いのだけれど、昨日朝に起こった痛ましい事故がつい頭をよぎり、車の運転を避けたい気分になっている。自分だけが注意しても、決して安全ではないのだ。そして、道は緊急車両や不眠不休で作業…

泣き虫

震災以降、僕は何かを避けている。油断すると、心にそっと入り込む感傷や情緒のようなものを避けている。 今は泣くべきときではない、と思っている。僕は何も失っていないし、全てを失った人の気持ちをどれだけ理解できるか全く分からない。ここで流す涙は、…

届け

昨日、「こどもとあゆむネットワーク」のメールアドレスに届いた一通のメール。それは、津波で被害を受けたある小学校の先生から、仙台のある施設に寄せられた声だった。 「ドリルがあっても、エンピツが無い」 「大規模な支援が来るまで時間がかかる」 仙台…

なぜ絵本なのか

本日、初めて絵本の仕分け場所を覗いた。 まずは数に圧倒された。これほどまでとは! 送り先への箱数を確認しながら、ラベルとなる紙を急ごしらえでつくり、箱の梱包作業に取り掛かった。 箱には、元の送り主の団体名や住所が書いてあった。北海道、東京、確…

ウサギと桜とボンゴ

妻と子どもたちを乗せ、遥か300km先の被災地へと向かう。開通した高速道路をひたすら走ると、間もなく息子が退屈し出した。変化の乏しい景色に、あっという間に飽きたのだ。そこで、僕も前夜家族の再会に眠れなかったこともあって、計画的に休憩を取ることに…

生きる強さ

余震が続いている。 余震が怖い。放射線が怖い。それは、子どもたちがいるからだ。彼ら彼女らにだけは、この地震の影響を低くしたいのだ。 それは果たして、強くなるということなのだろうか? 余震がくるたびに、子どもたちを抱きしめ、その名前を呼ぶ。もう…

こどもとあゆむ

白石市小原に、スパッシュランドパークという公園があって、かなり広い土地にアスレチックな遊具が広がっている。 息子と娘を連れて、サッカーボールを持って遊びに行ったのだけど、娘は道中で寝てしまったので息子と僕だけで遊んだ。 走り出す息子に追いつ…

打ち合わせなう

現在、被災地に絵本を送るプロジェクトの打ち合わせ中です。3人でSkypeで会話しながら同じGoogleドキュメントを更新して、 とにかくスゴイ世の中だ!

春の放射線日和

今週から慣らし保育が始まった。 娘は元気に保育園の部屋を歩き回り、見たことのない沢山のオモチャや景色に目をキラキラさせて飛びついている。 まさか、息子以上に好奇心の塊な子どもを見ることになろうとは、しかもそれが再び自分の子とは、夢にも思わな…